ファンレター

2017.07.02 Sunday 15:28
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    ファンレターというものを、これまでの人生の中で3度書いたことがあります。

     

    おそらく、記憶が正しければその数で合っていると思います。

     

    その3回はすべて、漫画家さんに宛てたものでした。

     

    そしてよくよく考えたら、そのファンレターを出した漫画家さんの大事な作品は、

    どれも現在の本棚に並んでいます。

    そして、やっぱり時を越えて何度も何度も読み返してたりします。

     

     

    ◇◇◇

     

     

    初めてファンレターを出したのは、確か小学校4,5年生の頃だったと思います。

    仲の良かった友達と二人で「ファンレターを出そう!」と盛り上がりました。

     

    当時はまだネット環境とかが当たり前な時代じゃなかったので、

    先生に感想を伝えるのは、編集部に手紙を送るしかありませんでした。

     

     

    友人は「スラムダンク」が大好きだったので、井上雄彦先生に。

    (この友人のおかげで私もスラムダンクに出会いました。その子は女の子ですが)

     

    私は米沢りか先生という、少女漫画の先生に手紙を書くことになりました。

    (当時、この友人から、「米沢先生の絵と私の絵って似てるね!」と言われて、勝手に親近感を覚えていました(笑)

    昔は少女漫画家になりたくて絵を描いていましたが、正直、米沢先生のレベルとは全然違ったのに、小学生的超勘違い^^;)

     

     

    ◇◇◇

     

    米沢りかさんにファンレターを出そう!と思ったのは

    「地図はいらない」っていう単行本に出会ったから。

     

    小説家を夢見る女の子が主人公。

    小学生の時の私も漫画家を夢見てたし、共感して読んだのかな?

    もう昔過ぎて、当時の記憶は曖昧だけれど、今、たびたび手に取って読み返すたびに

    ジーンとしております。

    あぁ、今は私も主人公のひかるちゃんと同じく、小説家を志すことになったんだなぁ……。しみじみ。

     

     

     

    「地図はいらない」の中で、何回読んでも最高に好きなシーンがあります。

     

    それは龍之介っていう男の子が、小説原稿を持ち込んだけれどダメだったひかるちゃんを、

    映画館に連れて行ったところです。

    落ち込むひかるちゃんに、昭和の喜劇みたいなお笑い映画を見せるんですよ。

    お客さんガラガラの全然流行ってないような映画館で、まったく雰囲気もないし、ひかるちゃんの気持ちに全然寄り添えてないような内容。

     

    ひかるちゃんはそのデリカシーのなさに怒って、

    「お笑いもハッピーエンドも大嫌い!!」

    っていうわけです。

    (じつはひかるちゃん、持ち込みした恋愛小説のラストをさんざん迷って、ハッピーエンドではなくアンハッピーエンドにしました。ひかるちゃん自身、苦い恋の思い出があって、きっとその方が読者の共感を呼ぶに違いない! と思ったから)

     

     

    そんなひかるちゃんに龍之介が言った言葉。

     

    「ほんまはこの世にないから──この世にないからこそ ハッピーエンドは必要なんや」

     

    龍之介自身も色々とした生い立ちがあって、出た言葉でした。

     

     

    ◇◇◇

     

    この世にハッピーエンドがないわけではない、と思います。

     

    でも、誰しも、なかなか思い通りにならない時はあると思います。

     

    そんなときに、物語や笑いは人を勇気づけられるんじゃないかな、って思った

    ものすごい名シーンでした。

     

     

    ◇◇◇

     

    他にもたくさん素敵なエピソードやセリフが各所にちりばめられていて、

    大人になっても、いやむしろ、大人になってから、より一層胸に響く作品です。

     

    「地図はいらない2」も、ものすごくよくて、ここに入ってる短編の

    「たとえばこんなラブストーリイ」も自分の心の大事な作品。

    これも奇しくも小説家の女性の話でした。

     

     

    ----------------------------------

     

    次にファンレターを出したのは、

    そこからかなり時を経て、大人になってからでした。

     

    2通目と3通目はどちらもBL漫画です。

     

    片方は以前に記事で書いたことのある

    天禅桃子先生宛てです。

    関連記事「心に響くものを。」

     

     

    そしてもう1通は「はみ」先生に書きました。

     

    はみ先生の「きみの奏でる光」という単行本を購入したのですが、

    私の原点ともいえる少女漫画の美しさとBLが融合した、

    自分の胸の奥にある、大事なものを見せてくれる素敵な作品集でした。

     

     

    ◇◇◇

     

     

    この2通のファンレターは、恐らく同時期に書いたと思います。

     

    よくこのブログで書いている通り、私は好きな作品を読み返しては原点を思い出しています。

    そして突如思ったのです。

     

    「原点を思い出させてくれる、ものすごい大事な作品だということを、伝えたい」

    と。

     

    今ではメールなどもありますし、

    SNSでの連絡というのも可能です。

     

    でも、もともと手紙を書くという行為が好きなのもありましたし、

    ふと単行本の奥付にあった

    「ファンレター・感想などはこちらまでお送りください」

    のフレーズが目に留まって

    「手紙を送ろう」

    と決意しました。

     

     

    ◇◇◇

     

     

    どちらの先生からもお返事のポストカードを送っていただき、

    大事に作業デスクの前のボードに飾っています。

     

    昨日、また時を経て「はみ」先生へご連絡を取ることができたので、

    嬉しくて記事を書いてしまいました。

     

     

    category:好きな作品 | by:葵 翔comments(0) | -

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